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1 シーフリード『がんを餓死させる ケトン食の威力』

  • 執筆者の写真: yd
    yd
  • 2024年6月27日
  • 読了時間: 2分

更新日:2024年7月2日


Thomas N. Seyfried

Cancer as a Metabolic Disease

On the Origin, Management, and Prevention of Cancer

John Wiley & Sons Inc.

2012

日本語全訳の要約版 作成 旦 祐介 2024年6月30日



第一章 がんのイメージ

 がんは、心身共に大きく損なわれる病気で、工業先進国ではいずれ死者数において心臓病を追い越し、最大の死因となると予測されている。世界中の大製薬会社と主要な医療機関がこぞって調査研究しているのに、なぜ人類はがんの闘いに勝利していないのか。


がんの見方

 がんのイメージは、その人の視点によって異なる。一つの腫瘍の中のがん細胞でも、千差万別の遺伝子欠陥を持つ [シーフリード氏はどんなに詳しくがんの遺伝子を調べてもがんの根本治療に繋がらないと考えている] 。また、例えばAktという酵素は、がん細胞において活発で、Aktの経路を狙い撃ちするのはがん治療薬の開発の方向性だが、単にカロリー制限しただけでもがんのAktは減らせる。さらに、既存の血管から新たな血管が作られる血管新生を標的とするベバシズマブ(別名アバスティン)など高価な血管新生阻害治療薬を使用しなくても、単純なカロリー制限でがんの血管新生を効果的に抑制できることがわかっている。


第一章の要約

 がんが恐ろしい病気であるというイメージはこの一〇〇年以上、何も変わっていない。今世紀にさらに悪くなったとさえ言える。新しい「奇跡の」がん治療薬が、効果がないどころか却って有毒とわかり認可を取り下げられ、次の奇跡の治療薬も期待はずれに終わるということを繰り返している。この不毛な循環は、がんがエネルギー代謝の病で、無害の食事療法で管理できる、と医師や一般市民がはっきり理解するまで続く。本書の目的は、この食事療法の科学的エビデンスを示すことである。


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