top of page

興奮毒素に関する米神経科医のインタビュー Dr Russell Blaylock On Excitotoxins

  • 執筆者の写真: yd
    yd
  • 2024年3月19日
  • 読了時間: 29分

ree

イラストの出典

Dr Robert Gibson



神経科医ラッセル・ブレイロック博士は、30年前から興奮毒素の深刻な問題を指摘し続けている医師です。グルタミン酸ナトリウムやアスパルテームは、発ガン性が指摘されていますが、製造企業はそれを認めず、規制もほとんどなされていません。にもかかわらず、特に最近多くの研究が進んだ結果、ブレイロック博士の主張に賛同する層が厚くなってきています。ここで紹介する2005年のインタビューは、興奮毒素の問題点をコンパクトに伝えてくれる貴重なものです。




「アスパルテームとグルタミン酸ナトリウムと興奮毒素の真実」

ラッセル・ブレイロック博士の

インタビュー

(The Truth About Aspartame, MSG and Excitotoxins,

An interview with Dr. Russell Blaylock, with Mike Adams, Truth Publishing, 2005, Kindle)

インタビューの中で、[ ]内は訳者補注


ブレイロック博士のインタビュー

マイク・アダムズ(聞き手)

ラッセル・ブレイロック博士に、現在研究している内容を詳しく教えていただきたいと思います。読者はグルタミン酸ナトリウム[MSG、味の素の主要原材料]と人工甘味料アスパルテームの基本は知っていると思いますが、まず、博士が興奮毒素について出版した本を紹介してください。

ラッセル・ブレイロック博士(神経科医)

3冊書きました。1冊目は、『興奮毒素 味に殺される』(邦訳2024年1月独立出版)、2冊目は最近改訂版が出た『命を救う健康と栄養の秘訣』、3冊目は『ガン患者の自然戦略』でガンの栄養面の治療を書いています。その3冊目の本でも、アスパルテームとグルタミン酸ナトリウムに触れています。

興奮毒素は、ガンの拡大と転移を劇的に促進することがわかっています。実際、ある興奮毒素の研究者は、ガン細胞がグルタミン酸に曝されると、動きが活発になることを発見しています。グルタミン酸ナトリウムにも同じ効果が見られます。ガン細胞が活発に動くようになり、ガンの転移が早まるのです。グルタミン酸ナトリウムに曝されたガン細胞には、擬似的な突起ができ、生体内組織を動き回るようになります。これはガンを観察して初めにわかることです。

グルタミン酸の濃度を上げると、ガンは山火事のように広がりますが、グルタミン酸をブロックすると、ガンの増殖は劇的に遅くなります。

実験で化学療法のような従来型ガン治療薬とグルタミン酸阻害剤を併用すると、とても良好な結果が得られます。ガン治療薬の効果を著しく高めるのです。

—---最近の研究で、白血病とアスパルテームの関連性も示されましたね。

ブレイロック

そうです。そのイタリアの研究1はとても良い研究です。毒素の研究では動物の生涯を最後まで見届けることが大切ですが、その研究では、動物が自然死するまでアスパルテームを投与し続けました。すると、関連性のあるリンパ腫と白血病[血液の腫瘍]が、共に劇的にかつ統計的に有為なほど増加しました。組織学的に分類できる複数の他のリンパ腫も増えました。これは、H.J. ロバーツ博士が、[アスパルテームの投与で]脳の原発性[他から転移したわけではない]リンパ腫が顕著に増加していると論文で指摘していることとの関連で興味深いものです。

脳外科関係の文献を調べると、以前は稀だった腫瘍が相当顕著に増加していることがわかります。脳の原発性リンパ腫が増えているのですが、これは普通のリンパ腫とは少し違います。G.D.サール社[1985年にモンサント社が買収、2003年にファイザー社が買収して現在に至る]が行った最初の[アスパルテーム]に関する]研究2を確認すると、リンパ腫と共に原発性リンパ腫と他の多くの臓器に腫瘍が見つかっているのです。この関連性を見ると、[アスパルテームは]強力な発ガン物質であることがわかります。共発ガン性物質か、原発ガン性物質です。[発ガン性の]可能性がとても高いのは、ホルムアルデヒド分解生成物[アスパルテームは分解してホルムアルデヒドができる]です。このイタリアの研究で分かったのは、同じ動物を同じ濃度のホルムアルデヒドに晒すと、同じ白血病とリンパ腫を発症しました。

2年前のスペインのトロチョ博士の研究3によれば、アスパルテームに放射線のラベル[放射性同位元素を用いて識別できるようにすること]をつけて観察したところ、ホルムアルデヒドが[実験動物の細胞の]DNA[遺伝子の要素であるデオキシリボ核酸]と結合し、一列と二列のDNA配列が壊れるのを実際に観察できたのです。ホルムアルデヒドは、DNAと結合すると、切り離すのがとても困難であることがわかっています。長期間結合したまま止まります。それは、今日ダイエット・コーラを1缶、あるいはアスパルテームをいれたソフトドリンクを1杯飲むと、それから毎日、破損を蓄積し続けることを意味します。やがて、ガンを発生させることにつながるDNAの破損が生じます。ひとたびガンが発生すると、アスパルテームを構成するアスパラギン酸[アミノ酸の一つ]がガンの増殖をとても早めることになります。アスパルテームはガンを発生させるだけでなく、それをとても早く増殖させるという二重の影響があります。


研究1

Morando Soffritti, Fiorella Belpoggi, Davide Degli Esposti, Luca Lambertini, 2005. “Aspartame induces lymphomas and leukaemias in rats” (L’aspartame induce linfomi e leucemie nei ratti), Eur. J. Oncol., vol. 10, n. 2, pp. 107-116. (Cancer Research Centre, European Ramazzini Foundation of Oncology and Environmental Sciences, Bologna, Italy)

研究2

Searle SC-18862: Two Year Toxicity Study in the Rat: Final Report, Submitted by Hazleton Laboratories, Inc. Vienna, VA to Searle Laboratories, Division of G.D. Searle and Company, Chicago, IL (1973) P-T No. 838H71; SEARLE E33/34.

研究3

Trocho, C., Pardo, R., Rafecas, I., Virgili, J., Remesar, X., Fernández-López, J.A., Alemany, M., 1998. "Formaldehyde derived from dietary aspartame binds to tissue components in vivo". Life sciences 63 (5), 337–349.

—---こんなに証拠が揃っているのに、業界はどうやってその情報が広まらないようにして、この化学物質[アスパルテーム]が合法的に食品に添加できるようにしたのですか。

ブレイロック

ドナルド・ラムズフェルド[元国防長官]がニュートラスウィート[アスパルテーム]部門を持つサール社の社長だった時、これを強力に推進しました。ひとたび認可されたら、政府機関は間違いを犯したことを認めたくないので、フッ素やミルク業界と同じように、隠蔽し続けたのです。

ミルクその他の食品関連の問題は批判されません。なぜなら、業界は賢くて、新聞、週刊誌、健康雑誌や学会誌で宣伝するからです。業界は全てのメディアを掌握しています。掌握できていないのはラジオのトークショーとインターネットだけです。ネット上の健康ブログには真実が書けます。新聞は、真実を伝えたくても報道できません。圧力がかかっているからです。優秀なライターがこの話を書きたくても、編集デスクが介入して書かせないか、大幅に修正させるのです。これは、臨床栄養誌や米国栄養大学ジャーナルなどの専門誌で見られます。誰が[これらの雑誌の]スポンサーになっているか見てください。モンサントです[この2000年のインタビューの時点ではアスパルテームはモンサントが製造していた]。以前は[アスパルテームの]サール社もスポンサーでした。雑誌社は、主要なスポンサーを怒らせるような記事は掲載させません。医学・栄養学の雑誌でさえ、こうしたスポンサーにコントロールされているのです。

—---学会とビッグ・ビジネスの神聖ならざる同盟です。

ブレイロック

そうです。最近わかったもう1つの大きなスキャンダルは、脳以外の全ての臓器や組織にグルタミン酸受容体[刺激を伝達するセンサー]がいくつもあることです。食道から直腸までの消化器官全てに、いくつもグルタミン酸受容体があります。心臓の電気信号伝達システム全体には、多種多様なグルタミン酸受容体が溢れています。肺、子宮、全ての生殖システムと精子そのものから、アドレナリン分泌器官、骨そして膵臓まで、グルタミン酸受容体でコントロールされています。それらの受容体は、脳内のグルタミン酸受容体と全く同じように作動するのです。

グルタミン酸ナトリウムを摂取すると、グルタミン酸の血中濃度は20倍にも上がります[天然のグルタミン酸は難水溶性だが、グルタミン酸ナトリウムは水にとてもよく溶ける]。グルタミン酸ナトリウムの入った食事をすると、血液中のグルタミン酸濃度が極めて高くなり、体内にある全てのグルタミン酸受容体を刺激することになります。人[体質、敏感さ]によって猛烈な下痢や消化不良を起こすのはこれが理由です。グルタミン酸ナトリウムが食道や腸のグルタミン酸受容体を刺激するのです。IBS[過敏性腸症候群]を発症したり、その症状がとても悪化したりする人もいます。逆流性食道炎は極端に悪化します。心臓のグルタミン酸受容体[の刺激]は、突然死の増加を説明できるかもしれません。

これらのほとんどのケースではマグネシウム濃度の低下が見られます。マグネシウムが低いと、グルタミン酸受容体が過敏になり、そのせいで、特にマグネシウムサプリを摂取していないアスリートが突然の心臓死になりやすくなります。トレーニング前にグルタミン酸の入った食事を食べたり、ダイエット・コークを飲んだりすると、心臓が極度に過敏になり、突然死につながります。突然の心臓死は二つの原因があることがわかっています。より一般的には不整脈、そして心臓冠動脈の痙攣です。両方ともグルタミン酸で発症します。

—---もちろん死亡診断書にはグルタミン酸ナトリウムで死んだとは書かれません。

ブレイロック

もちろん書かれません。検死解剖をする医師は、こうした研究のイロハを知らないからです。聞いたこともありません。私が意見交換した心臓専門医も、ほとんど誰も聞いたことがなかったのです。グルタミン酸受容体が電気[信号]伝導系や心筋そのものにあることも知りません。米国には生命に関わる不整脈の患者が100万人いるのに、誰もグルタミン酸ナトリウムとアスパルテームを避けるように伝えていないのです。これらのせいで心臓が過敏になっているにもかかわらず、です。

—---驚くべきことで、絶句しています。ところで、1970年代に[米国の]離乳食メーカーは、自主的にグルタミン酸ナトリウムを除去したのではありませんでしたか。

ブレイロック

そう宣言しましたが、実行しませんでした。確かにグルタミン酸ナトリウムは除去しましたが、代わりにタンパク加水分解物とカゼイン塩[タンパク質カゼインの化合物]を入れたのです。離乳食を見れば、多くのものにカゼイン塩、タンパク加水分解物、大豆抽出物、ブロス[ブイヨン、肉汁]など、グルタミン酸が多量に入っているものを使っています。

—---乳幼児の神経系統を破壊しているのですね。

ブレイロック

その通りです。最近よく聞くのは子供の肥満です。興奮毒素は当初から動物を極端に太らせることがわかっていました。

—---グルタミン酸ナトリウムが禁止されると、[興奮毒素のせいで発症する疾病の治療薬を製造している]製薬会社は何十億ドルも減収になります。こうした症状を治療することでどれくらい儲けているのでしょうか。

ブレイロック

米国政府は、炭水化物やシリアルや砂糖の摂取をコントロールしようという壮大な計画を推進しています。これは問題を却って悪化させます。なぜなら、グルタミン酸ナトリウムを摂取させた動物実験では、動物たちはタンパク質の多い食物より炭水化物と糖質の多い食物を好むからです。これがこの種の肥満の特徴です。運動で減量するのはとても難しく、ダイエットでの減量はほとんど不可能です。食欲は制御できませんが、[この種の肥満では]代謝もコントロールできないのです。彼らは、肥満に加えてメタボリック・シンドロームもあるので、レプチン非感受性の状態になります。[レプチンは脂肪細胞が分泌するホルモンで、脳の視床下部に作用して満腹感を感じさせる。] 肥満についてはレプチン非感受性があります。グルタミン酸ナトリウムでいとも簡単にレプチン非感受性になり[満腹感を感じなくなり]ます。

—---先生の考えでは、世界の人たちがこのことに目覚めることは期待できますか。いつかこれらの原材料[添加物]が禁止されるようになるでしょうか。

ブレイロック

可能ですが、ブログやあなたのようなサイトを通じた一般市民への周知しか手はありません。ひとたび市民が知り、これが本当だと確信すれば、騒動になります。ところが一般の人は[原材料表示に]騙されます。食品の原材料表示を見て、「グルタミン酸ナトリウムが入っているとは書いてないから、大丈夫に違いない」と思うのです。

—---ベジテリアン食やいわゆる健康食品に酵母エキスが入っています。

ブレイロック

最悪なのは大豆エキスです。大豆は自然状態でも、植物系製品で最も高濃度のグルタミン酸が含まれています。加水分解すると、たとえば大豆タンパク抽出物のように、グルタミン酸が解放(遊離)されます。大豆抽出物が入っている製品(大豆製品)は、他のグルタミン酸ナトリウム製品よりグルタミン酸が高濃度で含まれるのですが、ベジタリアンの人たちは最高に健康的な食品であると思って食べているのです。25年の追跡調査があって、大豆製品をたくさん摂取した人たちの脳CTスキャンを比べました。大豆製品を最も多く食べた人たちは、認知症と脳萎縮が最もひどかったのです。

大豆製品を食べた人たちは神経系を破壊されています。多くの人たちがひどい偏頭痛を訴えていました。私が「大豆[製品]を止めてください」と言って彼らが摂取を止めると、頭痛はなくなるのです。加えて、その人たちはマンガン濃度もとても高いのですが、高濃度のマンガンは、パーキンソン病を生じさせる脳の一部にとって毒性があります。大豆製品は、複数の毒素があるにもかかわらず、[食べている人たちは]健康的で栄養豊かな製品を食べていると思い込んでいます。神経だけでなく臓器も破壊しています。

—---豆乳と牛乳のどちらが健康的かという論争において、豆乳派も牛乳派も誤解しています。

ブレイロック

私はどちらも勧めません。どうしてもミルクが欲しいなら、ヤギの乳にしてください。人間の乳に近いです。牛乳や豆乳は勧めません。大豆製品は毒であると考えてください。

—---[アスパルテームを製品化している]ニュートラスウィート社をはじめとする企業から攻撃されますか。こうした情報を公開することで裁判するぞと脅されることはありますか。

ブレイロック

ありません。そっとしておいてくれます。なぜなら私が知りすぎているからです。煩わされたことはありません。私がこの本[『興奮毒素』、1994年]を書いたとき、ジョージ・シュワーツ博士が、「本当に書きたいのか、書いたら叩かれて殺されるぞ」と警告してくれました。「はい、書きたいのです」と言いました。書く時、彼ら[業界]が反論できないようにしようと心に決めて書きました。

その本は、あらゆる角度から研究して、グルタミン酸の毒性を証明しました。彼らは私が熟知していることを知っています。というのは、執筆当時、グルタミン酸を強烈に擁護する業界の人たちと手紙のやりとりをしたからです。彼らは私の議論に反論できないことに気づいたので、私をそっとしておいているのです。私と彼らとが対決したら負けるとわかっていて、恐れているのです。

—---この情報が公表されては困るのですね。

ブレイロック

そうです、公表してほしくないのです。彼らは、無視していればいずれいなくなるだろうと期待しているのです。もちろん彼らは雑誌や学会誌や新聞に圧力をかけて、私にインタビューをさせないようにしています。私を日陰に追いやって、私の声が市民に届かないようにしています。[しかし]いずれ限界が来ます。

1995年に本を書いてから、私の説を裏付ける証拠は膨大になっています。周辺にある[脳以外の]グルタミン酸受容体に関する論文は、彼らを完膚なきまでに打ちのめしました。彼らは何も言い訳できないのです。ガンが劇的に攻撃的[発症及び増殖が活発になること]になるという新しい情報は、彼らを震え上がらせています。

—---脳以外にも受容体があることがわかったわけですね。

ブレイロック

そうです。脳にも入り込むことを証明したので、グルタミン酸に関して脳が血液脳関門で守られているという説が嘘っぱちであることがわかりました。研究者が発見したのは、血液脳関門の両側にグルタミン酸受容体があって、グルタミン酸に曝されると関門を開放してしまうのです。グルタミン酸そのものが関門を開くことができるのです。私は関門が壊される条件を列挙しました。たとえば、加齢に伴い、関門機能が低下します。ほとんどのアルツハイマー患者の関門が機能不全に陥っています。心臓麻痺、痙攣、自己免疫障害や多発性硬化症は、すべて血液脳関門の機能不全で発症します。

何千万人もの人たちが血液脳関門の障害で病気になっています。彼らはアスパルテームやグルタミン酸ナトリウムその他の興奮毒素を多量に摂取しているのに、誰もそれらが神経の状態を際限なく悪化させていることを伝えていません。私のてんかんの患者で、グルタミン酸ナトリウムをやめさせマグネシウムを与えるだけで、抗てんかん薬を飲む必要のなくなった患者は、数知れません。てんかん発作がなくなるのです。限度いっぱい抗てんかん薬を処方されても発作が止まらなかった患者たちです。てんかんの治療するほとんどの神経科医や神経外科医は、このことを知りません。

—---これらの原材料[興奮毒素]を避けるように[患者を]指導しても、[医者は]儲かりません。

ブレイロック

脳科学文献を見れば、興奮毒素以外の研究論文はありません。脳科学で最もホットなトピックは、グルタミン酸受容体と興奮毒素です。

—---食物に入っているもののことですか、それとも化学物質としての、ですか。

ブレイロック

食物には触れませんが、グルタミン酸受容体が活性化するとどうなるか議論しています。

—---食品会社からの議論はどうですか。ベジーバーガー製造会社と議論をしたことがあります。製品に酵母エキスが入っているのに、ラベルには「100%自然の原材料」と書いてあったので、そのことを記事にしたのです。その会社は、「えーと、グルタミン酸はトマトや海草など自然界に存在します」と主張しました。これに対する博士の回答はどうですか。

ブレイロック

はい、答えます。これら[トマトや海草]のグルタミン酸は、結合しています。単糖類、多糖類に入っています。または、アミノ酸群に結合しています。[グルタミン酸単体の]遊離アミノ酸ではありません。複合タンパク質として摂取すると、消化器系でゆっくり吸収します。トマトを食べても、消化器内にはほとんど遊離アミノ酸はありません。自由[遊離]アミノ酸濃度はゼロ、ほとんど全部が複合アミノ酸として吸収され、肝臓で初めて分解されたあと、体が扱える程度の極めて低い濃度で放出されます。私たちの体は、[グルタミン酸ナトリウムが水に溶けた時のような]高濃度の遊離アミノ酸に対応するようにはできていないのです[グルタミン酸ナトリウムは水に極めて溶けやすいので、一旦水に溶けると即座に大量の遊離グルタミン酸イオンとナトリウムイオンに分解する。トマトや昆布に含まれるグルタミン酸は水にほとんど解けないので遊離グルタミン酸は発生しない]。

タンパク質を加水分解したり、酵母エキスやエンザイムを使ってタンパク質を分解したりして、自由な解放されたアミノ酸にしてしまうと、もはやナチュラルな状態ではなくなります。不自然な形で、人工的にアミノ酸を解放してしまったので、消化器系に入ると、遊離アミノ酸として吸収され、血中濃度が極端に高くなります。すでに述べたように、[遊離グルタミン酸の濃度は]20倍くらい、時には40倍になります。血液脳関門はこのような高濃度のグルタミン酸を扱うようにはできていません。自然界ではそのような高濃度にはならないからです。低濃度は扱えるが、超高濃度には対応できないのです。だから、「[グルタミン酸は]自然なものです」という議論はナンセンスです。

—---多くの業者が隠れ蓑として、自然健康会社とか健康食品会社であると主張しているように見えます。実はその理念・哲学には従っていない、なぜなら[隠れて]そうした原材料[添加物]を使っているからです。

ブレイロック

そうです、そしてあらゆる形で裏工作をしています。

—---8年くらい前から考え続けてきた実用的な質問をします。グルタミン酸ナトリウムやグルタミン酸の吸収を阻害するようなサプリメントはありますか。

ブレイロック

必ずしもブロックするわけではありませんが、他のアミノ酸を摂取することでグルタミン酸の吸収率を抑えられます。

—---どのアミノ酸ですか。

ブレイロック

ロイシン、イソロイシン、リジンです。[これらのアミノ酸は、グルタミン酸と同じ]キャリアー・システム[トランスポーター、体内でアミノ酸を運搬する仕組み]で競合[共同で利用]しているので、グルタミン酸の吸収を抑えることができます。[また]グルタミン酸受容体のブロッカー[阻害剤]として機能するものがたくさんあります。シリマリン、クルクミン、ギンコー・ビローバ[イチョウ葉]などです。グルタミン酸受容体を直接ブロックし、興奮毒性を減らします。クルクミンは強力です。各種のフラボノイドも興奮毒性を減少させます。

マグネシウム(Mg)は特に重要です。というのも、NMDAグルタミン酸型受容体をブロックできるからです。これはマグネシウムの自然の役割なので、[グルタミン酸の]毒性を大幅に削減します。ビタミンE塩も、抗酸化物質[サプリ]も、興奮毒性を強力に抑制します。ビタミンB群も有効です。

—---レストランの話をしましょう。[私はグルタミン酸ナトリウムアレルギーなので]もう全くレストランでは食べられなくなってしまいました。自然食レストランもダメです。彼らはグルタミン酸ナトリウムが[加工食品に]入っていることを知らないのです。大抵ソースなどに入っています。

ブレイロック

レストラン・オーナーと話すと、「食べ物は大きなケースに入って到着し、原材料は記載されていません」と言います。病院もそうです。病院の栄養師と話したら、「ケースで到着し、原材料は表記されていません。ソールズベリー・ステーキ[ポークその他の原材料が認められている挽肉のハンバーグ]と書かれているだけです」と言っていました。

知らないので、顧客には「グルタミン酸ナトリウムは入っていません」とは言えないのです。言えるのは「我々は添加していません」ということだけです。[加工食品の]ホワイトソースは特に高濃度です。サラダのドレッシング(特にクリーミーなもの)もそうですが、オイルで作っているものは大丈夫です。

—---グレービー・ソースには大抵入っていますよね。

ブレイロック

そうです、タンパク加水分解物を入れますからね。味を売っているのです。味のために他店と競っています。[お客は]味はここの方が良かった、と言いながら帰宅し、気持ち悪くなり、原因はわかりません。

アスリート以外で心臓麻痺で突然亡くなる方は、大抵レストランで食事をした後に亡くなっています。私はマグネシウムが不足していると疑っています。食事を食べ、グルタミン酸が心臓伝達システムと視床下部のグルタミン酸受容体を刺激し、突然死に至るのです。

ミスーリ州オクスフォードの本屋にいた時、若い男性がその場で倒れ亡くなりました。病院に連れて行き人工呼吸をしましたが蘇生できませんでした。まだ26歳で、レストランで大きなスープを飲んできたばかりでした。そこにいた人と話したところ、そのレストランでは多量のタンパク加水分解物やグルタミン酸ナトリウムを使っているとのことでした。食事する前にスープを飲み、添加されている大量のグルタミン酸ナトリウムを摂取し、不整脈になり突然死するのです。

—---幼児の突然死も説明できますか。

ブレイロック

もちろん。大豆ベースの離乳食は人気です。母親は大豆離乳食を与えたがっています。私はとても心配しています。フッ素濃度もマンガン濃度もグルタミン酸濃度も心配です。

—---ウォールマートでは、フッ化ナトリウム添加のミネラル・ウォーターがありました。フッ素化水です。

ブレイロック

そう、乳児用です。ラベルに赤ちゃんの写真がついています。

—---ブレイロックさんのウェブサイトやニューズレターはありますか。

ブレイロック

www.russellblaylock.comがあります[このリンクは現在停止している]。ニューズレターは、

https://www.blaylockreport.com/ です。購読料がありますが、記事1つでも購読できます。1年契約する必要はありません。月刊でひと月3.98ドル、グルタミン酸ナトリウムだけでなく健康問題全般を取り上げます。

そこでは新しい考え方や研究を紹介し、医学研究全般をカバーしています。伝統的医学は全部扱います。生理学と病理生理学が多いです。薬物も議論します。いい研究を取り上げ、栄養学の研究で補正しています[その他、YouTubeなどでの発信は続いている。末尾の参考文献リストを参照のこと]。

—---わかりました。突飛な質問ですが、もしグルタミン酸ナトリウムとアスパルテームが明日禁止されたら、公衆衛生で今後5年間にどのような変化がありますか。

ブレイロック

肥満とメタボリック・シンドロームは大幅に減少します。特定のガンは劇的に減少します。神経変性の疾病やその他の急増する疾病[現代病]は大きく減るでしょう。

神経変性疾患は爆発的に増えています。以前は稀だったのに今やありふれたものになりました。恐ろしい状態です。神経科学の文献を見ても、説明がつきません。なぜ急増しているかわからないのですが、多種多様の毒素にさらされているからです。例えば神経変性疾患は水銀、アルミ、農薬、除草剤と関連しているし、脳の損傷は神経毒素です。

だから、こうした毒素に晒されているところに、グルタミン酸ナトリウムなどの興奮毒素を食べ物に添加[して摂取]すると、毒性を猛烈に加速させます。神経変性疾患が急増しているのはそのせいです。アルツハイマー、自閉症、ADD[注意欠陥障害]、パーキンソン症候群、これらは興奮毒素製品に晒されているから爆発的に増えているのです。

[原因の]説明がつかないのは以下のような理由からです。1つの研究を見て、ある研究者は「アルツハイマーは水銀曝露に関連しています」と言い、別の研究者は、「いいえ違います、農薬です」と言い、もう1人は別の物質だと言いますが、どの物質も同じメカニズムで作用しているのです。全てが脳の免疫活動を増大させ、興奮毒性を活性化させます。だからどの疾病も関連しているように見えます。なぜなら、どの物質も脳に対して同じように作用しているからです。

—---米国糖尿病協会のことはどう思いますか。ブレイロック博士の発見で、アスパルテームが肥満をはっきり促進することがわかった今、同協会がアスパルテームを強固に支援するのは不思議です。

ブレイロック

不思議とは思いません。同協会はアスパルテーム・メーカーから巨額の寄付をもらっているからです。ウォーカソンなどの活動に巨額の支援を受けています。金は影響力があります。

妄想を抱いてアスパルテームが有毒であると信じないようにしているのか、[有害であるという]証拠を見ないようにしているのか、お金だけに関心があり他のことはどうでも良いと思っているのかはわかりません。しかし糖尿病の病理生理学とアスパルテームの効果を見れば、糖尿病患者がアスパルテームを摂取するのは完全にナンセンスです。特に神経学的に見れば、症状をひどく悪化させるだけです。

—---スプレンダ[ブランド]製品に入っているスクラロースなど人気のある化学甘味料はどうですか。

ブレイロック

この分野の研究は遅れています。しかし基礎研究はあります。例えばスプレンダ(スクラロース)は胸腺の機能低下をもたらします。追認実験で裏付けられれば、大変に深刻なことです。子供の胸腺を抑制すると、将来の免疫機能に影響します。自己免疫機能から免疫関連の疾病、感染症、腫瘍まで、発病の可能性を高めます。胸腺機能低下の意味は計り知れません。

スプレンダの動物実験で流産が確認されています。問題は研究が少なくて追認実験がないことです。業界団体はやろうとしないのです。自社製品を守る最善の方法は、決してテストしないこと、またはいい加減な実験をして、自社方針を支援してくれるような友好的な学会誌に掲載することなのです。

ワクチンではそれをやっています。いい加減な実験を何千回もやって、何も問題はなかったとする結果を喧伝しているのです。結論ありきで、望む結果を引き出す研究はいくらでもデザインできます。特に陰性[何もマイナスのことはなかったとする]結果を引き出すような実験を計画するのは簡単です。これ以上簡単な実験はありません。

—---政府の公衆衛生担当官が、水銀は安全と言い、ビッグビジネスがアスパルテームとグルタミン酸ナトリウムは安全だと言っています。[それを聞いていると]食品業界や医薬品業界の提供する毒物は完璧に安全であると聞こえます。

ブレイロック

鉛について経験ずみです。鉛の安全性に疑問符がつき始めた頃、安全だという基準は極端に緩かったのですが、たった10年後突然、[血液]1リッターあたり10マイクログラムでも有毒だと言われるようになりました。1960年代、鉛を擁護していた人たちは、有鉛ガソリンは極端に高濃度でない限り有害ではないと言っていました。神経学の文献が異議を唱え始めましたが、無視されました。結局、証拠があまりに多くなったので、ごく微量でも鉛は有害で脳に蓄積するとされるようになったのです。

水銀もそうです。鉛より有毒です。子供たちは、環境保護庁EPAの安全基準の150倍も摂取しています。食品医薬品局の基準より100倍の高さです。ある赤ちゃんは、EPAの成人の基準より150倍も高い濃度の水銀を摂取しています。

—---このインタビューから何を学べばいいでしょうか。自分自身を守るためには何に気をつければいいですか。

ブレイロック

これらのものを摂取しないことです。アスパルテームは必要な栄養素ではありません。グルタミン酸ナトリウムも違います。実験結果の重みは計り知れません。肥満、メタボリック・シンドローム、神経変性疾患、そしてガンを避けたければ、そしてガンの増殖を加速させたくなければ、これらの製品を避けてください。

妊婦も胎児も新生児も被害を受けています。摂取を止める時期にもよりますが、[これらの興奮毒素は]不可逆の脳の変化をもたらします。わかっているのは、興奮毒素が、特に視床下部の脳神経細胞の接続[wiring]を書き換えて、正常に機能しないようにしてしまうことです。そうなってしまった子供は、生理学的機能に関して一生障害を抱えて生きることになります。

—---いつか、この証拠の重みが否定できなくなり、政府規制担当者がブレイロック博士の言葉に耳を傾けるようになることを期待しています。

ブレイロック

研究者への圧力は計り知れません。トロチョ博士がアスパルテームによるDNA損傷の研究を発表したら、研究者である彼はアスパルテーム業界の攻撃を受けました。彼は、もう二度とアスパルテーム関連の研究はやらないと言っています。他の何人かの研究者も同じことを言っています。研究を発表したら、企業が全力でのしかかってきたのです。人工甘味料のニュートラスウィート社は、ある大学に何百万ドルも寄付して、[弊害を訴える研究者の]口を封じなかったら、その大学への寄付を撤回すると脅しています。

—---科学において、あからさまな検閲が起きているのですね。

ブレイロック

露骨なものと、暗黙の了解を受けているものとがあります。ニュートラスウィート社の関連企業群は大学に数百万ドルを寄付します。その研究所の所長や大学の学長は、[研究者に対して]寄付企業に不利な研究を中止するよう静かに伝えるのです。

『化学アブストラクト・サービス』誌の生化学部門編集長のジョン・イャムヌイャニス博士は、フッ素化合物でそれを経験しました。フッ素化合物の毒性研究で黙ることを拒否したので解雇されたのです。[彼の所属していた研究機関は]、ちょうどコルゲート・パームオリーブ社から巨額の研究費をもらったところだったのです。彼の上司は、「フッ素化合物について静かにしないと研究資金を失うことになる」と言ったのです。それでも黙らなかったので、彼は解雇されました。研究者はこうなることを知っています。

—---ブレイロック博士が、この問題について立ち上がり真実を語ってくれたことを称賛します。公衆衛生に対して、偉大な貢献をしています。

ブレイロック

あなたこそ貢献しています。ここでメッセージを発信してくれるからです。あなたがいなければ、私はただ座って、壁に向かってぶつぶつ言うだけです。あなたのような人が情報を発信し、世界で何が起きているか伝えてくれているのです。

—---[政府が]ネット上で健康情報の発信を禁止する法律を可決しても驚きません。

ブレイロック

彼らはそうしようとしています。いくつかの州で、栄養学については栄養師しか発言してはならないとする法律を可決しています。その州では博士号のある生化学者が健康について話せなくなったのです。馬鹿げたことです。

間違いなくやがて、ネットには健康に関する危険な情報が溢れているとして、インターネットを規制する法律ができるでしょう。

マイク・アダムズ

お忙しいところどうもありがとうございました。

ブレイロック

こうした機会を提供してくれてありがとう。

補足

最近のブレイロック博士のポッドキャスト

2022年7月12日

”Healthy Living”インタビュー。肝臓とグルタミン酸ナトリウムやアスパルテームの関係などを伝えている。

2022年1月4日

NUTRACEUTICALS VS. PHARMACEUTICALS—This podcast could save your life.

オニック博士とブレイロック博士との対談。

2013年3月8日

MSG and brain-damaging food additives/excitotoxins - Dr. Russell Blaylock interview with Mike Adams. インタビュー[本書のインタビューとは別のもの]。

インタビューに関するコメント

ラッセル・ブレイロック博士は、1994年に著作Excitotoxins, The Taste that Killsを刊行し、興奮毒素としてのグルタミン酸ナトリウムとアスパルテームの危険性について警鐘を鳴らしました。このインタビュー記事は2000年のインタビューをまとめた同名の電子書籍(出版は2005年)に基づくものです。それから20年以上経過した今日に至るも、興奮毒素の恐ろしさが一般に知られるようになっているとは言えません。興奮毒素はあらゆる加工品や食品に入っているので、ますます避けられないようになっています。

カップヌードルは米国で売られているものにはグルタミン酸ナトリウム無添加の表示がありますが、日本で売られているものには「調味料(アミノ酸等)」つまりグルタミン酸ナトリウム等の興奮毒素が明記されています。米国と同じく日本でも、スナック類、レトルト食品、惣菜、肉・魚の加工食品でグルタミン酸ナトリウムが添加されていないものを探すのは至難の業です。

1909年にグルタミン酸ナトリウムを真っ先に製造し始めた日本において、業界からの圧力は強く、規制官庁は業界追随で、テレビや新聞などのメディアで興奮毒素の報道は皆無です。私も、ブレイロック博士の本に出会うまで、一般的メディアで興奮毒素という用語を目にしたことがありませんでした。グルタミン酸ナトリウムは化学調味料であり、アスパルテームは人工甘味料と別々に理解していました。指摘されるまで味の素が非必須アミノ酸であるグルタミン酸と繋がっていることは知りませんでした。同じように、アスパルテームが非必須アミノ酸であるアスパラギン酸を産出するとも知りませんでした。いずれも添加物として製造プロセスに問題があるのではないかと思っていましたが、両者が非必須アミノ酸として人体に不可欠なものであるにもかかわらず、人工的で過剰な摂取が神経細胞死をもたらすことも耳にしたことがありませでした。この2つの興奮毒素が、ガン、アルツハイマー病、パーキンソン病、ADHD(注意欠損・多動症候群)、ALS(筋萎縮性側索硬化症)その他の難病に直結していることも知りませんでした。


日米の監督官庁は規制値を提示していませんが、ヨーロッパ連合(EU)では2017年に1日あたりの摂取限度(ADI。30mg/kg body weight per day)を設定し、市民がすでに毎日それ以上摂取している可能性が高いとしています。また、国内外の学術研究のデータベース(https://jglobal.jst.go.jp/)によれば、興奮毒素の研究数は著増です。

本インタビューでブレイロック博士が述べているように、業界・利益団体のメディア・コントロールは徹底しています。日本でも真実が隠蔽されています。インターネット世界には、興奮毒素に対する懸念を表明するブログやポッドキャストが見られる一方、不正確で誤解を与える記事や業界擁護の情報も溢れています。

真実はやがて必ず明らかになると思いながら、多くの方々が、自分の健康は自分で守る他ないと自覚し、健康で前向きな生活を送ってくれることを願って止みません。



ラッセル・ブレイロック博士略歴

1945年生まれの神経科医。ルイジアナ州立大学メディカル・スクールにてMD取得。サウスカロライナ州医科大学でインターンシップとレジデンシーを修了し、ノースカロライナ州とミシシッピ州で神経科医院を開業。学術論文多数、著書4冊。

マイク・アダムズ略歴

1967年生まれ、インターネットサイトのナチュラル・ニューズの創始者。

 
 
 

コメント


記事: Blog2_Post
bottom of page