水道水中のPFASと浄水器 2021年11月10日
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- 2021年11月10日
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更新日:2022年2月11日
PFASの現状について
1 米国で多数の健康被害と訴訟が起きている
2 日本各地の上水道に混入している
3 長年水道水の規制基準がない状態、いわばノーマーク状態で蔓延した
4 ごく微量で多数の病因となりうる
私がPFASが特に深刻な公害であると受け止めているのは、私たち市民が自覚しないまま食べ物・水道水・住環境から被曝してきている上に、水質検査は始まったばかりであり、かつ、ひとたび摂取すると長年(2年から9年とされています)体内に残留するからです。日本の水道水の「水質管理目標設定項目」に追加されたのは2020年4月のことです。
PFASとは有機フッ素化合物の総称です。化合物名 (Perfluoroalkyl and Polyfluoroalkyl Substances) が長いので略称が急速に使われるようになっています。英語でも日本語でも「ピーファス」と発音されます。大量に使われた代表的なピーファスは、PFOAとPFOSです。
日本においては、PFOAは2021年10月22日施行の法律で製造と輸入が禁止されました。
(先月まで禁止されていなかったことに驚きます)
日本においては、PFOSは2010年以降、製造と輸入実績はないとされています。
しかし、すでに述べたように、PFOAとPFOSは水道水や環境に広範に残留し、人間の体内からも多く検出されています。PFASは4730種類ありますが、日本水道水で全国的に2020年4月から定期的に測定されるようになったのはPFOAとPFOSの2種類のみです。厚生労働省の以下のホームページのうち、「水質管理目標設定項目と目標値(27項目)」の表の一番下の段に追加されています。この項目は、「水道水中での検出の可能性があるなど、水質管理上留意すべき項目」とされるに止まり、罰則なしの努力目標にすぎません。
なお、PFASがプラスチック容器から食品に溶出していると報道されています(2021年7月、イギリス・ガーディアン紙)。
(プラスチックに依存する便利で快適な生活を見直すことにつながります。)
PFASは活性炭の浄水器で効率よく除去できると報告され始めています。大がかりな逆浸透膜方式の浄水器を使わないで比較的安く除去できるのは大きな朗報です。
(検出限界5ng/L(1リットルあたり5ナノグラム)未満まで除去できた検査報告書です。ただしカリフォルニア州では1ng/Lまで規制を厳しくすると議論しています。)
キーワード Keywords
PFAS, PFOA, PFOS, active carbon filter, 活性炭浄水器
PFAS(ピーファス)とは
PFASは、Perfluoroalkyl and Polyfluoroalkyl Substancesの略で、「パーフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物」を指す。フッ素(元素記号F、fluorineフルオリン、フルオラインと発音します)と炭素(C)が結合した化合物の総称であり、4730種類ある。環境や体内に長期間残留することから「永遠の化学物質」(Forever Chemicals)とも言われる。特にPFORとPFOAが生産量も多く、深刻な汚染物質になっている。
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