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アスパルテームの発ガン性 Carcinogenity of Aspartame

  • 執筆者の写真: yd
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  • 2023年3月16日
  • 読了時間: 5分


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画像の出典

https://www.unionsafety.eu/docs/CoordReports/WorldsMostPopularArtificialSweetenerRebrandedAsCancerClaimsContinueSpecialReport.html



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画像の出典

https://issuu.com/2luni-media/docs/conscious_life_free_online_mag_may__9a0bda24166b79/s/111475


アスパルテームは、1981年に米国で認可され、世界中で使用されている人工甘味料です。その発ガン性については当初から疑いがありましたが、レーガン政権時代に政治的な圧力で認可されたと言われています。巨大産業が規制当局を巻き込んで、科学的研究を妨害していて、現在に至るも、欧米諸国でも日本でも合法的に添加物として認可されています。


そうした中で、1994年のラッセル・ブレイロック博士の『興奮毒素』、同博士の2000年のインタビュー『アスパルテームとグルタミン酸ナトリウムと神経興奮毒素の真実』、並びに2005年のイタリアでの研究(参考文献1)に次いで、2021年には米国ボストン・カレッジの研究(参考文献2)が発表されています。


今回はボストン・カレッジの文献研究をかいつまんで紹介します。


この論文は、学術出版で確固たる地位を築いているスプリンガー社のBMC(Bio Medical Central)部門のEnvironmental Health誌に2021年4月12日に掲載された「アスパルテームとガン 因果関係に関する新しい証拠」という題名の論文です。著者2名、Philip J. Landrigan及びKurt Straif は、いずれも米国マサチューセッツ州ボストン・カレッジの研究者です。


この論文のアブストラクトを全文翻訳します。


アブストラクト

背景

アスパルテームは世界中で最も多用されている人工甘味料の一つで、世界で5000種類以上の食品の原材料となっている。特に重要な使用例としては、子供や妊婦が消費する低カロリー飲料が挙げられる。

ラマッツィーニ研究所(RI)の2006年と2007年の報告によれば、アスパルテームは摂取量が増えるに伴い、ラットとネズミの多臓器に悪性腫瘍が増加した。発ガンリスクは、一日当たりの許容摂取量(ADI)に近い低レベル曝露でも増大した。出生前に晒されたラットの子供は、大人より低い摂取(曝露)量でも悪性腫瘍の増大が見られた。

これらの実験結果により、造血器官およびリンパ組織の腫瘍(HLTs)に関するRI実験の診断の正確さに焦点を合わせた激しい論争が発生した。[RIの実験結果を]批判する人たちは、アスパルテームに晒された動物の肺の病変がマイコプラズマ感染によって生じた炎症性損傷であり、悪性新生物のせいではないと主張した。

方法

この主張に反論するために、RI研究所[の別の研究チーム]は、アスパルテームに晒された動物の腫瘍(HLT)を多数のマーカー[指標]を用いて免疫組織化学的に分析するとともに、最新の国際基準(国際的調和学術用語・分析基準、INHAND)を用いた形態学的再評価を行った。

実験結果

免疫組織化学的・形態学的再評価により、悪性腫瘍が92.3%の事例に見られたとする当初の診断が確認できた。当初リンパ腫と診断された6件の傷害(全HLTsの8%)は、3件がリンパ過形成[肥大]、3件が繊維症を伴う慢性的炎症に分類変更された。マイコプラズマ感染の証拠はなかった。

解釈

こうした発見は、公衆衛生にとって重大な意味がある。これらに照らして、我々は全ての米国及び国際的公衆衛生機関がアスパルテームの健康リスクの評価を速やかに見直すよう促したい。特に出生前及び出産直後の曝露のリスク評価を見直してほしい。食品管理機関には、アスパルテームの1日当たりの許容摂取量(ADI)の再評価を求める。国際ガン研究機関(IARC)の諮問グループが、人間に関するアスパルテームの発ガン性を最優先に再評価するよう勧告したことを確認している。

以上




この研究論文に関するコメント

ボストン・カレッジの研究(参考文献2)は、2005年のイタリアでの研究の後、発表された実験結果や文献を整理して、2005年の発ガン性に関する研究結果が科学的に妥当であると追認した文献研究です。


アスパルテームを含む興奮毒素についてはますます研究が増えています。また認可当初から、アスパルテームの発ガン性は、業界寄りの否定的研究や報道にもかかわらず、科学的に実証され続けています。動物実験では、アスパルテームの摂取が、ガンの発生、増殖及び転移に強く影響し、摂取を止めるとガン細胞の活動が顕著に沈静する、と確認されています。


それではなぜ規制当局は認可したのか、認可を取り消さないのか、という疑問があります。そこには業界と規制当局との馴れ合いや協力関係が見え隠れしています。


なお、アスパルテームは腸内で、アスパラギン酸、アスパラギン酸メチル、およびフェニルアラニンに分解されます。このうちアスパラギン酸メチルはメタノールになった後、さまざまな部位で酸化されてホルムアルデヒドと蟻酸になります(参考文献4)。


エタノール(普通のアルコール)より人体にはるかに有害なメタノールが生成されると聞くだけで、アスパルテームはできるだけ摂取したくない添加物ですが、その後、発ガン性が確定していて規制基準も確立しているホルムアルデヒドまで生成するのは看過できません。アスパルテームの発ガン性は、このホルムアルデヒドがRNA(リボ核酸)を変異させるせいであり、世界保健機関下の国際がん研究機関(IARC)により発ガン性がある物質(グループ1)に分類されています。


ホルムアルデヒド(ホルマリン液の原料)は自然界にも存在し、アスパルテームから生成されるホルムアルデヒドの量はアスパルテームの10%です(参考文献5)が、アスパールテームにはさまざまな興奮毒性の弊害があります。一般消費者としては、アスパルテームが体内でホルムアルデヒドを生成すると知った上で、各自が摂取するかしないか判断することが望ましいと受け止めています。



参考文献1

2005年イタリア・ラマッツィーニ研究所のアスパルテーム発ガン性研究


参考文献2

2021年ボストン・カレッジ研究 2005年イタリアのアスパルテーム発ガン性研究を追認した研究


参考文献3

イタリア研究の邦訳サイト


参考文献4

アスパールテームの分解に関する説明


参考文献5

欧州食品安全機関EFSAの報告書の日本の食品安全委員会による要約

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