CO2濃度とコロナ禍の不都合な真実
- yd
- 2022年1月25日
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要点
2020年と2021年は、世界規模でコロナ危機対応により、人間が排出するCO2の量が大幅に減少しました。ところが大気中のCO2濃度データは、2019年までの傾向を踏襲して上昇し続けています。このデータは、CO2濃度の上昇が人為的なCO2排出の結果であるとするIPCCや世界各国政府の主張と矛盾します。
1 昨春の気象庁のデータによれば、2020年1年間の日本の3個所のCO2濃度上昇率は、それまでの30年間の平均と同等の2.3%から2.4%でした。
東京新聞、2021年3月29日
この観測データは、2020年1年間、コロナ危機対応で世界のCO2排出量が5%から7%減少したことと矛盾するデータです。
2 日本の国立環境研究所の衛星による観測データも、コロナ禍にかかわらずCO2濃度が上昇し続けていることを示しています。
3 さらに米国海洋大気圏局(NOAA)の最新データもそれと同一の傾向を示しています。
1958年からハワイのマウナロア観測所で記録されているCO2データは、一貫して上昇し続けていて、2020年、2021年もその傾向は変わりません(このブログに掲載したグラフはNOAAのサイトから)。CO2濃度上昇率も日本のデータと符合する2.4-2.5ppmとなっています。
気候変動やCO2濃度は長期傾向を重視するべきですので、今後の推移や分析結果を待ちたいと思います。ただ、CO2上昇は100%人為的なものであるというような極端な考えは、根拠の説明が不足しています。また、コロナ禍で見られた年5-7%というような極端な人為的CO2の排出削減は、危機対応期にのみ可能なことであって、平時に実現することはむずかしいでしょう。
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