チョコレートの品質
- yd
- 2022年12月5日
- 読了時間: 3分
物心ついた頃から、スイスやベルギーのチョコレートはどうして美味しいのだろうか、何が違うのか、と気になっていました。その疑問と直結するわけではありませんが、有機のチョコレートや原材料が厳選されたチョコレートが入手できるようになって、添加物との関連性を追求しています。以下、3つチョコレートを見ながら、わかってきたことを中間報告します。
オーガニックのチョコレートは、原則として原材料が有機栽培のものに限定されています。たとえば写真①は、もっとも原材料の種類が少ないほうの有機チョコレートです。上から、
有機カカオビーンズ
有機非精製サトウキビ糖
塩アーモンド
有機カカオバター
塩
となっています。それでも塩アーモンドの塩は海の花塩(海水から特殊製法で製塩した塩)、末尾の塩、これらはいずれも有機とは表示されていません。原材料表示の下に、米国でフェアトレード認定された原材料が88%と表記されています。こだわって製造していることはよくわかります。
写真①
乳化剤不使用、香料不使用、植物油脂無添加、原材料栽培に農薬不使用、非遺伝子組み換え原料、非遺伝子組み換え肥料のみ、化学肥料不使用、ポストハーベストや燻蒸不処理の不実施、、。
有機の場合、これらが該当するのは当然としても、良質なチョコレートとして何も添加物が入っていないというわけではありません。
写真②は別のフェアトレードのチョコレートの原材料表示です。
ビタースイートチョコレート(チョコレートリキュール、さとうきび、ココアバター、レシチン、バニラ)
有機キャラメル(有機タピオカシロップ、有機さとうきび、有機無脂乳、有機クリーム、有機バターミルク)
塩
ペクチン
クエン酸ナトリウム
有機バニラエッセンス
有機大豆レシチン
保存用にビタミンE(トコフェロール)
ヒマラヤ岩塩
写真②
第1番目のチョコレートは有機ではなく、複合原料です。また、リキュールがどういうものか、レシチンが大豆由来かどうか、確認できません。
2番目の有機キャラメルは、チョコレートの中からとろけ出てくるキャラメルです。これは完全に有機原材料で作られています。
ペクチン、クエン酸ナトリウム、レシチン、ビタミンEなどは、自然界に存在する材料ですが、添加物として加えられています。どろっとさせ(ペクチン)たり、酸味を出し(クエン酸ナトリウム)たり、保存性を高め(ビタミンE)たりするために添加されていると思われます。それぞれの添加物の由来(原材料)は表記されていません。
3番目(写真③)はフランス語で読みにくいですが、相当なこだわりの製品です。
写真③

原材料は多い方から、
カカオマス、
未精製サトウキビ、
カカオバター、
オレンジピール、
レーズン、
アーモンド、
ナッツ、
バニラ
です。有機を示すアステリスクがすべてに付いています。
カカオマス、未精製サトウキビ、カカオバターの上位3原材料が主原料であることは、おわかりいただけるでしょう。
私の理解するところでは、乳化剤などを使わずになめらかなチョコレートに作り上げるには、時間をかけて丹念に練り上げる必要があります。
以上3種類のチョコレートを比較してみました。
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